資産運用
皆さん、こんにちは。ファイナンシャル・プランナーの伊藤亮太です。
知っておきたい統計指標第三弾は、「雇用統計」と「ISM製造業景況指数」について解説していきましょう。いずれも、米国の統計指標になりますが、今後の米国経済をうらなう重要な指標です。また、世界経済にも大きな影響を与える指標です。どのように捉え、どのように利用していけばよいのか、解説していきます。
米国の雇用統計は、世界における統計指標の中でも最も注目される一つであり、為替や株式等に大きな影響を与える統計として知られています。
その雇用統計の中でも、農業部門以外の産業で働く就業者の数を示した「非農業部門雇用者数」が最も注目される指標であり、この雇用者数がどれぐらい増加しているのかにより為替等敏感に反応することになります。
例えば、予想された雇用者数よりもさらに拡大していたとなれば、米国経済は拡大しているとみられ、米ドルが買われることになります(米ドル高円安)。一方、予想よりも低かった場合には、米ドルが売られることになります(米ドル安円高)。翌日にはこうした為替の変動を加味して日経平均株価などは動く可能性があるのです。
もう一つのISM製造業景況指数は、米国の製造業約350社にアンケート調査を実施し、今後の景況感を捉えた指数です。米国の主要な経済指標の中で最も早く発表される(翌月第1営業日)ことから大きく注目を集めており、景気の先行指標として利用されることから今後の先行きをうらなう目安としても使われています。
2019年1月には56.6であった指数が、2019年5月には52.1と下落傾向にあります。米中の関税戦争やメキシコへの関税賦課等による影響が大きいと見られ、先行きは楽観視できない状況となっています。
以上、今回は米国における重要な2つの指標について解説してきました。これらが発表された直後は市場では大きな変動が起きることがあります。どういった動きが見られるのか実際に観察してみるとよいでしょう。
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