資産運用
皆さん、こんにちは。ファイナンシャル・プランナーの伊藤亮太です。
今回は知っておきたい統計指標と題して、物価指数について解説をしていきたいと思います。物価指数と一言でいっても、様々な指数があります。特に日本ではどのような物価指数があるのか、また実際その物価指数を確認することで何が言えるのか、解説していきます。
まず、物価指数とは、物価の水準を測るための物差しです。つまり、基準時点から物価が上がったのか下がったのか、どの程度変動したのかをみます。日本では、代表的な物価指数に「消費者物価指数」と「企業物価指数」があります。
消費者物価指数とは、総務省が公表する物価指数です。全国の世帯が購入する家計に係る財及びサービスの価格等を総合した物価の変動を時系列で示したものであり、いわば私たちが購入するモノやサービスの値段がどう変動しているかを確認できる指数になります。デフレ脱却をすべく、この消費者物価指数からみて物価が上がるように政府・日本銀行は一丸となって取り組んでいます。その結果、2018年平均では消費者物価指数(総合)で前年比1.0%の上昇が実現しています。政府・日銀の目標とするところは年率2%ですから、まだ遠い位置にはあるものの、じわじわではありますが、ようやく日本においても物価が上がる気配が見られるようになってきています。
一方、企業物価指数とは、日本銀行が公表する物価指数です。これは、企業間で取引される財を対象とし、財の需給動向を把握し、景気動向・金融政策を判断するための材料として利用されています。一般的には、企業物価指数の方が消費者物価指数よりも変動が大きい傾向にあります。いずれにせよ、これら物価指数が上昇し正常な状況となることが今の日本の課題なのです。
仮に今後物価が持続的に上昇していくことになれば、それに伴い賃金の上昇なども期待できます。そして不動産価格などの上昇も期待できるようになれば、正常な経済循環に戻ったといえるようになります。
この20年間日本を苦しめたデフレ退治は、消費者物価指数の動向を確認することで成功しているかどうかがわかります。原油価格などの影響も受けるため、一概に日本国内だけで物価が上がる要因をつくるつこができるわけではありませんが、今後日本の物価が上がるかどうかは要注目です。
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