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【節税】サラリーマンのスーツ代は経費になる?特定支出控除について解説

【節税】サラリーマンのスーツ代は経費になる?特定支出控除について解説

年末が近づいてくるにつれて、なにかと話題にのぼるのが税金のこと。

しかし、節税対策と聞くと自営業者を対象としたイメージが強く、自分にはそこまで関係ないと思っているサラリーマンの方も多いかもしれません。

実はサラリーマンであっても、一定の条件を満たすことでスーツ代などを経費に計上できることをご存じでしょうか。

今回はサラリーマンが利用できる「特定支出控除」やその他節税対策について、お伝えします。
 

■サラリーマンのスーツ代は経費になる可能性がある

サラリーマン

サラリーマンであっても、一定の条件を満たすことでスーツ代を経費として計上可能です。

具体的には、サラリーマンをはじめとした給与所得者に認められている「給与所得控除額」に、スーツ代等を上乗せして差し引くことができます。
 

参考:国税庁 給与所得控除とは
 

なお、スーツ代をはじめとした特定の支出を給与所得控除後の金額から差し引ける制度のことを、「特定支出控除」といいます。
 

■特定支出控除とは?

確定申告書

特定支出控除とは、給与所得者が1年間に使った「特定の支出」の合計額が給与所得控除額の1/2を超えた場合において、その超えた金額について所得控除を認めるものです。
 

参考:国税庁 給与所得者の特定支出控除

 

特定の支出として認められているものは、下記の項目のうち一定の物に限ります。

  • 通勤費
  • 職務上の旅費
  • 転居費
  • 研修費
  • 資格取得費
  • 帰宅旅費(単身赴任などの場合)
  • 勤務必要費(図書費、衣服費、交際費等)

これらの費用のうち、会社が負担してくれる分は特定支出に該当せず、あくまでも給与所得者が支払った分が該当します。

また、それらの費用を特定支出控除とするためには、会社がそれを認めて証明書を発行する必要があるので注意しましょう。(その後、確定申告を行う)

先に述べたスーツ代であれば、「7.」の衣服費に該当します。
 

・スーツ代以外も経費になる

先に述べたように、国税庁が認めた項目のうち一定の支出であれば「特定支出控除」として経費に計上されます。

そのためスーツ代以外にも働きながら弁護士や公認会計士、税理士といった資格の取得を目指している場合、「5.」の資格取得費に該当する可能性が高いでしょう。

いずれにせよ、勤務先に認めてもらい証明書を発行してもらう必要があることから、スーツ代も含めて「経費に出来るのか?」迷った場合には一度確認してみることをおすすめします。
 

■サラリーマンにできる節税術

パソコンをタイピングするサラリーマン

サラリーマンは自営業者と異なり、税金に関する手続きを会社が担っていることから「節税する」といった意識が希薄になりがちです。

しかし、サラリーマンであっても活用できる節税対策はあり、確定申告をすることで税金が戻ってくるケースも少なくありません。

サラリーマンが活用できる節税術として、主に以下の項目が挙げられます。

  • ふるさと納税
  • 住宅ローン控除
  • 生命保険料控除・地震保険料控除
  • 医療費控除
  • 扶養控除
  • 個人型確定拠出年金

ひとつずつ見ていきましょう。
 

・ふるさと納税

ふるさと納税とは、全国各地の自治体から任意の寄付先を選んで寄付することで、寄付金控除を受けられる制度のことです。

また、寄付金のお礼として地方自治体から野菜や肉をはじめとした返礼品を受け取れます。

ふるさと納税では原則として自己負担額の2,000円を除いた全額が控除の対象となり、確定申告を行うことで所得税や住民税から控除を受けられるのが特徴です。

全額控除される寄付金額には、収入や家族構成等に応じて限度額が定められているため、前もって確認しておきましょう。

参考:総務省 全額控除されるふるさと納税額(年間上限)の目安

 

・住宅ローン控除

住宅ローン控除とは、住宅ローンを組んでマイホームを建てたり、購入したりした場合に受けられる控除で節税効果があります。

適用条件は異なりますが、新築・中古を問わず受けられるのでチェックしてみましょう。

サラリーマンが住宅ローン控除を利用するためには初年度に確定申告が必要となるものの、翌年以降は勤務先に提出書類を出すだけでOKです。

また、控除額は最高で40万円、控除期間は13年となっています。
生命保険料控除・地震保険料控除

生命保険や地震保険を支払っている場合、所得から一定額を控除できます。

いずれの保険も、年末調整時に各保険会社から送られてくる「証明書」を会社に提出すればよいため、捨てずに保管しておきましょう。

また、支払額全額が控除の対象となるわけではありませんが、支払金額によって一定額を控除することができます。

 

・医療費控除

自分や家族の医療費として年間10万円以上支払った場合、医療費控除を利用して一定額まで控除可能です。(控除を受けたい場合は確定申告が必要となる)

人間ドックや健康診断などは医療費控除の対象とならないものの、ケガや病気のための通院費は対象となるため、領収書をしっかりと保管しておくと節税できます。

 

・扶養控除

高校生以上の子どもを扶養している場合、所得税や住民税を計算する際に扶養控除を受けられます。

また、所得税は所得が高くなるほど税率が高くなることから、共働きの場合は収入の高い方が扶養控除の手続きをするようにするのも節税のポイントです。

 

・個人型確定拠出年金

個人型確定拠出年金は、老後の年金のひとつです。

毎月拠出する掛け金が全額所得控除の対象となるため、所得税および住民税の節税に繋がるでしょう。

また、2022年10月に税制改正が行われ、企業型確定拠出年金とiDeCoの併用が可能となります。(一定の制約有)

こちらもあわせてチェックしておきましょう。
 

■サラリーマンも税金対策をしよう

今回の記事では、「サラリーマンのスーツ代は経費になるのか」をテーマに「特定支出控除」について、お伝えしました。

一定の条件を満たすことでスーツ代は経費になります。

また、特定支出控除に限らず、サラリーマンであっても活用できる節税対策がいくつか存在します。

ひとつひとつの額は微々たるものであったとしても、複数活用することである程度の節税を期待できるでしょう。

レアルエージェンシーでは税理士を講師として招き、サラリーマンを対象とした節税・相続税対策のマネーセミナーを実施しています。

昨今、相次いで税制改正が行われたこともあり、私たちを取り巻く環境は大きく変化しています。

この機会にぜひ、節税対策について理解を深め、将来に向けて少しずつお金を残す準備を始めてみてはいかがでしょうか。
 

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