資産運用
消費税は、増税を繰り返し、今では10%の大台にまで乗ってしまいました。
日常のあらゆるところで、消費税増税の影響を感じることでしょう。
ちょっとした買い物でも、会計時には「あれ? 意外と高いな」と思わされたりします。
消費税については、「一体なんのメリットがあるのか」「何%まで上がるのか」といった疑問を持っている人も多いはずです。
そこで、本記事では消費税の歴史を元にしつつ、メリットや増税前の投資機会について解説いたします。
1988年に消費税法が施行されてから、消費税は何度も上がっています。ここまでの流れをまとめると、以下のとおりです。
時期 | 内容 |
1988年12月 | 竹下政権下で消費税法が成立 |
1989年4月 | 消費税3%体制がスタート |
1994年11月 | 消費税3%→4% |
1997年5月 | 消費税4%→5% |
2014年4月 | 消費税5%→8% |
2019年10月 | 消費税8%→10% |
というように1989年から比較すると、ここ20年で3倍以上の消費税率まで引き上げられています。
3年から7年のスパンで引き上げられているのでピンと来ませんが、実際には相当な税負担を強いられていると言えます。
消費税が上がる理由は、その時代の背景によってさまざまです。
ただ共通しているのは、最終的には「社会保障費の財源確保」を目的にしているということです。
所得税や固定資産税を引き上げることでも、税収は得られます。
しかし、それだと「より多くの税金を支払いうる若い層」に、集中的な負担がかかります。
これだと巡り巡って全体的な税収額が下がるので、国民全体に万遍なく課税される消費税を引き上げるべきだとされているのです。
ちなみに消費税が8%から10%へ引き上げられたことで、およそ5兆円の税収が得られると試算されています。
それらは保育園無償化や、年金制度の整備などの社会保障のために使われる予定です。
社会保障が充実するということは、教育や医療、年金など、生活以前の基礎的な制度が充実します。
決して増税は、悪いことばかりではなく、大きなメリットにもなり得るというわけです。
10%まで引き上げられた段階で、「消費税、上がりすぎだろう」と思っている人も多いでしょう。
しかし、消費税は今後も上がっていく可能性があります。
2019年11月、国際通貨基金という国際組織は、日本経済に関する分析結果を発表しました。
報告によれば、「日本の医療や介護における社会保障費を補うには、2030年までに消費税を15%まで引き上げる必要がある」とのことです。
つまりあと10年の間に、消費税は15%まで上がる可能性があるということ。
150円のペットボトル飲料は172円になるという計算になります。
消費税3%の時代が154円だったことを考えると、相当な価格上昇が伴っていると言えるでしょう。
ただし、いきなり15%へ上がるとは限りません。
かつてそうしたように、1%刻みで引き上げていくということも考えられます。
もちろん、このように消費税が引き上げられることは、生活消耗品だけでなく、様々な金融商品などにも影響していきます。
現在の消費税10%に合わせて例を挙げますと、例えば建物代2,000万円(土地代除く)の投資物件には、200万円が消費税が課せられています。
そして消費税が15%になると、不動産価格が20~30%程度上がることになっていきます。
このように消費税額が上がると、不動産投資で利益を出すハードルはさらに高くなってしまいます。
今まではギリギリで採算の取れた投資だったとしても、10年後には難しくなる可能性が出てきます。
10年後に大幅な消費税引き上げがあると予想される中では、不動産投資を検討されている方は、早期のアクションが求められる状況です。
(今現在の10%でも苦しい部分はありますが)できるだけ消費税額が安い間にアクションを起こしたほうがよいのは明らかです。
もし消費税のことを計画に盛り込んでいないのであれば、一度見直したほうがよいでしょう。
ただし、15%へ引き上げられた際、なんらかの軽減税率などが行われる可能性もあります。
これを知っているか知っていないかでも、投資戦略は大きく変わるものです。
こういった付随する施策の情報についても、しっかりとキャッチしておきたいところ。
1988年に消費税法が成立してから、何度も消費税の引き上げがおこなわれてきました。
導入時点では消費税3%だったので、今はその3倍が課税されているというわけです。
一見ものすごくネガティブなことにも見えますが、決して悪いことばかりではありません。
消費税を増税することで、社会保障が充実し、教育や医療、年金制度などが整備されるという側面もあります。
不動産投資についても、増税前に不動産購入を押し進めるなどし、具体的な対策が必要になるでしょう。
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