節税
今のご時世、老後の資金について不安を抱いている人も少なくないでしょう。
そこで、老後の資金作りの目的として注目を集めているのが、国が用意したiDeCo(イデコ)とNISAという制度です。
この記事では、これら資金形成制度に関して詳しく解説していきます。
それぞれの特徴やメリットなどがわかるので、今後の資金計画の一つとして参考にしていただけると幸いです。
まずiDeCoは“個人型確定拠出年金”ともいわれており、加入は任意です。
通常の年金制度との大きな違いは、国ではなく「個人として積み立てを行う」私的年金であること。
掛金の金額は自分で決めることができ、自分で掛金拠出し、運用方法も自分で選ぶことができます。
さらに、iDeCo(個人型確定拠出年金)の大きなメリットは以下の2つです。
唯一デメリットとして挙げられるのは、拠出金が「60歳になるまで受け取れないこと」くらいです。
老後の資産形成を行うためにiDeCoを利用することは、非常に有効的でしょう。
続いて、NISAについて解説していきます。
まずNISAとは、株式や投資信託など、売買益や配当金などが非課税になる制度のことをいいます。
NISAは、従来の一般NISAを含めると3種類に分かれております。簡単に違いを説明していきましょう。
NISAまたは、一般NISAといいます。
2014年1月にスタートし、“個人投資家のための税制優遇制度”です。
基本は毎年120万円の非課税投資枠が設けられており、株式・投資信託等の配当・譲渡益等が主に非課税対象となっております。非課税期間は最長5年間。
つみたてNISAとは、簡単に説明すると“積立投資専用の少額投資非課税制度”のことです。こちらは2018年1月からスタートしました。
こちらは年間40万円まで購入でき、非課税期間は最長20年間です。
長期・積立・分散投資に適した一定の投資信託に限られておりますが、特に投資初心者でも利用しやすい制度となっております。
ジュニアNISAは、2016年度に開始した、“未成年対象の少額投資非課税制度”です。
0〜19歳の未成年者が対象で、年間80万円の非課税投資枠が設けられております。
一般NISAと同様に、株式・投資信託等の配当・譲渡益等が非課税対象となります。
これまで解説してきた通り、iDeCoとNISAはそれぞれ基本的な仕組みや税制などが異なります。
では、具体的に分かりやすく項目に分けて、それぞれの違いをよく見ていきましょう。
iDeCoの掛金は月々5,000円以上となっており、ご自身の公的年金の加入状況によって、上限金額が決定します。
主に職業によって決まりますが、5,000〜68,000円と掛金の幅があります。掛金は年に1回の変更が可能です。
一方、NISAの非課税投資額の上限は、先述の通り種類によって変わりますが、下限金額は特に設定されていません。
iDeCoは、60歳以降の受給対象年齢になるまで、貸金の引き出しが原則できません。ただし、掛金積立の停止や再開は可能です。
一方でNISAは、いつでも自分の好きな時に売却し、証券会社の口座より出金できます。
年間の掛金・投資金額の上限
iDeCoの年間掛金の上限は、第1号被保険者だと年間81万6,000円、第2号被保険者だと14万4000円~27万6,000円、第3号被保険者だと年間27万6,000円となります。
NISAは種類によりますが、一般の場合ですと上限が120万となります。
ただし、その年の非課税枠が空いていても、翌年に繰り越しができません。
iDeCoとNISAを比較してきましたが、主に貸金の引き出しの自由度から見ると以下のことが分かりました。
このように、それぞれ資金作りには最適な制度ですが、資金が必要な時期を考えて決めると良いでしょう。
iDeCoとNISAは、併用して運用することもできます。
それぞれの特徴を理解してうまく使うことで、大きな節税効果が期待できるでしょう。
たとえば、NISAの株式等の売買益、配当金、分配金等が非課税対象となるだけではなく、iDeCoの掛金も全て所得控除となります。
iDeCoとNISA、それぞれの控除と非課税のメリットをうまく併用することで、効率よく資金作りができます。
老後の不安を抱き続けるよりも、iDeCoとNISAのような制度をうまく利用して資金準備をしておくことで、安心感も得られるでしょう。
ぜひ、老後に備えた資金準備のためにiDeCoやNISAを活用してみてはいかがでしょうか。
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