保険年金
近年になって、フリーランスという働き方を選ぶ人が増えてきました。
つまり会社には属さず、自分一人で働くというスタイルですね。
筆者も現在は、フリーランスのWebライターとして働いています。
とはいえフリーランスとして働くときには、「受けられる社会保障が変わる」という点を無視するわけにはいきません。
会社員とフリーランスでは社会保障に大きな違いがあり、何も知らずにいると、将来身動きが取れなく可能性さえあります。
本記事では、会社員とフリーランスにおける社会保障の違いについて、詳しく解説します。
会社員とフリーランスにおける社会保障の違いを比較すると、おおむね以下のようになります。
適用例 | フリーランス | 会社員 |
健康 保険 |
国民健康保険 |
けんぽなどへの加入可 傷病や出産に対し手当あり |
雇用 保険 |
加入不可 |
失業保険・介護休業手当など あり |
労働 保険 |
加入不可 | あり |
年金 制度 |
国民年金のみ | 国民年金+厚生年金 |
介護 保険 |
相違なし | |
税制 |
自身で確定申告 経費計上が認められる |
ほぼ会社が代理で確定申告をする |
退職金 | なし | あり(企業による) |
(主要な社会保障のみを抜粋)
というように会社員とフリーランスでは、受けられる社会保障に大きな違いがあります。
重要な点を挙げれば、
• フリーランスは、雇用・労災・労働保険に加入できない
• フリーランスは、年金制度において国民年金しか利用できない
• フリーランスに退職金はない
という点です。
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上記2つの保険に加入していないということは、以下のような保障が受けられないことを意味します。
◆雇用保険がないので、失業手当や再就職手当育、育児休業給付などの保障が受けられない
◆労災保険がないので、就業中の傷病に関する治療費や給与保障が得られなくなる
もっとわかりやすく言えば、
•仕事を失った
•育児や介護で働けない
•仕事中に怪我をしてしまった
ということですね。
フリーランスが仕事を失っても、国は助けてくれません。
育児や介護があっても助けれもらえないし、仕事中に怪我をしたなら、それは自己責任で治療する必要があるというわけです。
社会保障は頼れない中、いかにして生活を守るか、よく考えておく必要があるでしょう。
また、「国民年金」しか利用できないというのも、大きな注意点となります。
なぜなら会社員と比較して、将来的に受け取れる年金額が変動するからです。
会社員の場合、「厚生年金」と「国民年金」両方に加入しています。
いわゆる「2階建」というものですね。
両方をきちんと納めていた場合、会社員だった人は、月額でおよそ145,000円の年金を受け取ることが可能です。
一方で国民年金しか支払っていないフリーランスは、受け取れる年金は月額でおよそ65,000円。
会社員との差異があるのももちろんですが、「月額65,000円で暮らせるのか?」という問題が出てきます。
フリーランスは、将来的な年金の問題とも、向き合う必要があると言えるでしょう。
当然ですが、フリーランスに退職金はありません。
退職金は会社が払うもので、会社で働いていないフリーランスに退職金がないのは当然です。
退職後のライフプランは、ある程度退職金を元にしている部分があります。
しかし退職金がなく、しかも年金受給額も限定されているとなれば、フリーランスの老後はかなり厳しいものとなるでしょう。
そうならないように、フリーランスはできるだけ多くの貯蓄をしておく必要があります。
というように会社員とフリーランスでは、社会保障に大きな違いがあります。
こうなると、「フリーランスになることは、とても危険なのではないか?」と考えるかもしれません。
結論から言えば、保障の範囲が狭くなっている以上、危険性は高くなっているでしょう。
とはいえ、「会社員と比較して不利か?」と言われれば、そんなこともありません。
フリーランスならではのメリットもあります。
• 各種費用を経費で落とし、節税できる
• 仕事量を調節し、急激に年収を上げることも可能
• サービス残業の概念がなく、働けば働いたぶんだけ稼げる
• 交渉能力次第では、好条件で働ける
• 時間的自由を活かして、サイドビジネス展開しやすい
といった点は、会社員ではあまり見かけられないものです。
こういったメリットを意識的に活かせるようにすれば、社会保障が貧弱であるというハンデも覆せるかもしれません。
会社員とフリーランスには、社会保障の面で大きな違いがあります。
基本的にフリーランスは、社会保障の面で不利であると認識しておきましょう。
一方で会社員の場合、あらゆる範囲で社会保障によって守られています。
いずれの働き方を選択するにせよ、「得られる社会保障の強度」を理解して、合理的に動くべきです。
その判断をするためにも、社会保障についてはしっかりとした知識を持っておきましょう。
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