保険年金
不動産投資ローンを利用して投資物件を購入する場合、団体信用生命保険(以下団信)に加入しなければなりませんが、何故なのでしょうか?
また不動産投資は生命保険の代わりになるともいわれますが、一般の生命保険とはどのような点で異なるのでしょうか?
この記事では不動産投資を考えている人を対象に、団信と生命保険の違い・団信のメリット・デメリット・団信で注意すべき点などについて解説します。
不動産投資は比較的リスクは少ないとは言いますが、全くないとは言い切れません。
万が一の場合があっても、遺された家族に負担がかからないように、ご自身のライフスタイルにあった団信を選ぶようにしましょう。
Aさん
「不動産投資ローンを組む時に、団信には必ず加入しなければならないのですか?」
不動産投資の先輩
「そうだね、住宅ローンを利用した際にも団信に加入したと思いますが、不動産投資ローンでも同様です。金融機関は契約者が万が一の場合の保障として、団信に加入するよう義務付けているんですよ。」
団信とは、住宅ローンや不動産投資ローンの契約者が返済期間中に死亡または高度障害状態になった場合、保険金によりローンの残債が弁済される制度。
金融機関は、不動産投資ローンの融資をする際に、団信を付けることで返済できない場合の保障としています。
また不動産投資ローンの契約者は、ご自分に万が一のことがあっても、債務のない不動産物件を家族に遺すことができます。
したがって団信により、金融機関は保障を得、不動産投資ローン契約者は安心感を得ているといえるでしょう。
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Aさん
「団信と生命保険にはどのような違いがあるのでしょうか?」
不動産投資の先輩
「不動産投資は生命保険の代わりになるといいますが、両者の類似点と違いについて説明しましょう。」
団信は、不動産投資において金融機関が契約者の未払いリスクに対応した保険ですが、契約者にとっては生命保険代わりにすることができます。
生命保険には死亡保険や医療保険・がん保険・学資保険・収入保障保険などの種類があります。
死亡保険は、被保険者が死亡や高度障害になった時に、保険金を得ることができます。
一方不動産投資をする際には、一般団信に加入することが義務付けられ、契約者が万が一の場合には、その後のローンの支払いが免除されます。
それだけではなく、遺された家族は、賃貸物件を相続して今まで通り家賃収入を得られるので、生活に苦労することはありません。
また賃貸物件が不要な場合には、売却し十分なお金を手にすることも可能です。
このように団信は、家賃収入を得たり売却益を得て家族の生活を支えられる点で、生命保険代わりになると言えるでしょう。
それでは団信と生命保険の違いを具体的に見ていきましょう。
一般団信へ加入する場合の負担金は0円、金融機関が団信の保険契約者および保険金受取人となって保険料を支払います。
一方生命保険では、保険の加入者が契約者となって保険料を支払わなければなりません。
したがって生命保険の保険料は、契約者にとって大きな負担になります。
ただし一般団信では、3大疾病や、病気・ケガなどは保障されません。
したがってより大きな保障を得るためには、特約付き団信に加入します。
その場合も通常保険料の発生はありませんが、不動産投資ローンの金利に上乗せされて支払います。
団信の保険料の支払いは一律
民間の生命保険の保険料は、年齢や性別・職業などにより支払う保険料は異なります。
しかし団信の場合には、審査に通り契約ができれば誰でも0円。
また特約を付けた場合にも、年齢や性別・職業により差はなく、ローンの金利に一律上乗せされます。
生命保険では、誰を保険金の受取人にするか決めなければなりません。
保険金の受取人に指定できる範囲は、通常配偶者や子供親など2親等以内の血縁者と決まっています。
しかし団信では、必然的に不動産投資ローンを提供する金融機関が保険金受取人になります。
金融機関は受け取った保険金を、不動産投資ローンの契約者に代わって残債を返済します。
団信の保証期間は、不動産投資ローンの融資が行われたときに始まりローンの支払いを終えた時点で終わります。
また資金に余裕ができローンの繰り上げ返済をした場合は、完済の時期が保障期間となるので短くなります。
一方生命保険では、契約する際に保障期間を定めます。
定期保険は団信と同じように定められた期間で保障は終わり、終身保険は異なり生涯継続します。
生命保険控除は、保険金の受取人を保険の契約者または配偶者・6親等以内の血族と3親等以内の姻族が対象。
しかし団信の場合の保険金の受取人は、金融機関なので生命保険料控除の対象になりません。
第2話へ続く
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