保険年金

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【第3話】特約団信の種類と保障内容

【第3話】特約団信の種類と保障内容

特約団信の種類と保障内容

第2話はコチラ

 

Aさん
「一般団信は、金利の上乗せがないので魅力的ですね。特約団信にはどのような種類があるのか教えてください。」
不動産投資の先輩
「一般団信のほかに、オプションを付けた特約団信がありますが、保障が厚い分金利を上乗せしなければなりません。したがって費用対効果やご自分のライフスタイルを考えて利用しましょう。」

 

一般団信とは

一般団信は、不動産投資ローンの債務者が死亡したり高度障害状態になった場合に、保険金が支払われます。

不動産投資ローンを契約する場合には、団信の加入は通常必須となっており保険料は無料です。

高度障害状態とは視力や言語機能を失ったり、寝たきりになったり、手足2本以上が切断や麻痺等で動かせないなど相当重い障害でなければ認定されません。

したがって高度障害の状態にあるといっても、必ずしも不動産投資ローンの保険金が支払われるとは限りません。

例えば身体障害者等級1級に該当する人でも、約款の高度障害状態に該当しない場合には不動産投資ローンの残債が免除されないこともあります。

高度障害とは次の規定に当てはまることをいい、どの団信も一般の生命保険と同様の内容です。

メモ:高度障害状態
不動産投資ローンの契約者が、責任開始日以降に病気やけがなどで、下記のいずれかの障害状態になった場合。症状が固定し、回復に見込みがないこともポイントになります。

    両眼の視力を全く永久に失ったもの
    言語またはそしゃくの機能を全く永久に失ったもの
    中枢神経系・精神または胸腹部臓器に著しい障害を残し、終身常に介護を要するもの
    両上肢とも手関節以上で失ったかまたはその用を全く永久に失ったもの
    両下肢とも足関節以上で失ったかまたはその用を全く永久に失ったもの
    1上肢を手関節以上で失い、かつ、1下肢を足関節以上で失ったか、またはその用を全く永久に失ったもの
    1上肢の用を全く永久に失い、かつ、1下肢を足関節以上で失ったもの

出典:公益法人 生命保険文化センター

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がん診断特約付団信

がんで亡くなる人は、男性は26.7%(4人に一人)、女性は17.8%(6人に一人)で全死因の中でも1位を占めています。

したがってがん診断特約を付ける意味は、非常にあると言えるでしょう。

部位

生涯がん死亡リスク(%)

何人に1人か
男性 女性 男性 女性
全がん 26.7% 17.8% 4人 6人
食堂 1.1% 0.2% 90人 430人
3.4% 1.7% 29人 59人
結腸 2.1% 2.1% 47人 49人
直腸 1.2%  0.7% 86人 149人
大腸 3.3% 2.7% 30人 37人
肝臓 2.0% 1.0% 49人 102人
胆のう・胆管 1.2% 1.0% 86人 102人
膵臓 2.1% 2.1% 47人 48人
6.4% 2.5% 16人 40人

出典:2019年国立がん研究センターデータ

がん診断特約付団信は、特約団信としては最も一般的なもの。

死亡や高度障害に加えがんと診断されたときにそれ以降のローン残債を免除されます。

がん保障付き団信には、ローン残高の半分が返済不要になる50%保障と全額返済不要になるがん100%保障の2つがあります。

がん団信の保険料

がん診断特約付団信は、不動産投資ローンの金利に上乗せして徴収します。

がん診断特約付き団信は、不動産投資ローンの金利に01%~0.3%程度上乗せするのが一般的。

例えば3,000万円の不動産投資ローンを30年返済で組み、0.2%の上乗せ金利でがん診断特約付団信を付けた場合には、年間で4~5万円必要。

30年間では120万円から150万円程度余分に支払わなければなりません。

保険金の支払い

がん団信では医師が「所定のがんであると」確定診断をされたことで、ローンの残債の返済が行われます。

しかしローン実行日からすぐに発症した場合やがんの種類や程度によっては保障対象外としている場合も。

加入できない場合も

加入にあたっては健康状態の告知義務があります。

がんにかかったことがある人は、まず加入は難しいと考えておいた方がいいかもしれません。

しかしがんが完治して、何年もたっている場合には加入できる可能性もあるので相談してみましょう。

3大疾病保障付団信

3大疾病保障付団信は、がんのほかに急性心筋梗塞および脳卒中になった場合に保障が発生します。

日本人の死因一位はがんで、心疾患・脳出血と3大疾病で約半分を占めるので、加入する価値は高いと言えます。

3大疾病保障付団信の保険料

3大疾病保障付団信の場合にも0.2%~0.3%の金利上乗せが必要です。

不動産投資ローンの場合は利益が目的、費用対効果をよく考えて加入するようにしましょう。

保険金の支払い

・がん…確定診断されること
・急性心筋梗塞および脳卒中…手術をするか60日間所定の状態が継続した場合

加入できない場合も

告知についての審査は厳しく行われ、50歳を超えると加入できない場合があります。

8大疾病保障付団信団信

一般団信の保障に加えて、がんや脳卒中・心筋梗塞・糖尿病・高血圧性疾患・肝硬変・慢性腎不全・慢性膵炎の8大疾病で所定の状態になった場合ローンの支払いを免除されます。

8大疾病保障付団信団信の保険料

8大疾病保障付団信団信の場合も0.2%~0.3%の金利上乗せが必要。

保険金の支払い

上記がんおよび急性心筋梗塞・脳卒中の要件に加えて、次に合致する場合は保険金が支払われます。
・5つの疾患…12ヵ月以上就業不能状態が継続した場合

加入できない場合も

3大疾病保障付団信と同様に支払い条件が厳しく必ず保障を受けられるとは限りません。

また特約付きの団信は特約部分だけ解約はできないので、必要性をよく考え加入しましょう。
 

 

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