資産運用

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民泊事業に参入した事業者は、どのようにコロナへ対応していくべきか

民泊事業に参入した事業者は、どのようにコロナへ対応していくべきか

民泊事業に参入した事業者は、どのようにコロナへ対応していくべきか

現在日本の民泊事業は、コロナの影響により大きなダメージを受けています。さらに状況打破の切り札になるとみられていた東京オリンピックも、結局外国人観光客の受け入れがまったく見込めなくなってしまいました。
この先どうやって民泊事業を盛り返していくか、まだ回復の糸口すら掴めていないのが、現在日本の民泊事業を取り巻く現実です。
そこで4回目となる今回は、民泊事業に参入した事業者がコロナによる大幅な売上ダウンに対してどのような対策を取るべきか、あらためて考えていきたいと思います。

民泊事業に参入した主な企業の動き


2018年6月に民泊新法が施行されたのをきっかけに、コレまで主軸だった個人やベンチャー企業が負担に耐えきれず、こぞって退出していきました。その一方で、法整備に対応可能な資本力のある大手企業が、今度は民泊事業へ一気に参入してきたのです。
参入企業のコロナへの対応についてはまたのちほど解説するとして、この章ではまず、大手企業の民泊事業への参入状況をご紹介しておきます。
 

【2021年民泊事業に参入している主な企業】

企業名

事業内容

楽天・LIFUL

9,000万人以上の顧客リストをもつ「楽天グループ株式会社」と、800万件超の物件掲載数を誇る不動産サイト運営会社「株式会社LIFULL」が、共同子会社「楽天LIFULL STAY株式会社」を設立。

民泊予約サイト「Vacation STAY」を筆頭に、民泊運用代行など、多方面から民泊事業を展開する。

リクルート・Airbnb

「株式会社リクルート住まいカンパニー」は、世界最大の民泊仲介プラットフォーム「Airbnb」と提携。運営する不動産ポータルサイト「SUUMO」では、空室期間に民泊物件として運営できるよう、物件オーナーに提案していくスタイルで民泊事業を展開中。

JTB・百戦錬磨

株式会社ジェイティービーは、民泊予約サイト「STAY JAPAN」を運営する「株式会社百戦錬磨」と提携。外国人旅行者向け予約サイト「JAPANiCAN.com」と、相互アフィリエイト販売をおこなう。

APAMAN

日本最大級の賃貸斡旋会社「APAMAN株式会社」は、グループ会社「株式会社グランドゥース」が民泊運営代行サービスを。さらに「Apaman Property株式会社」では、住宅宿泊管理業者として、家主不在型の民泊業務代行をおこなう。

住友林業

「住友林業株式会社」がつくる民泊施設を、提携先「株式会社百戦錬磨」が運営するスタイルで民泊事業を展開。

レオパレス21

株式会社レオパレス21では、保有するマンションタイプの民泊物件を自社で運営。

※「企業名欄」の株式会社表記は省略

現在の民泊事業業界は、大きく「楽天・LIFUL」「リクルート・Airbnb」「JTB・百戦錬磨」という3つのグループが主流になっています。
コロナの影響が大きい現時点では、ほかの上場企業クラスが積極的に参入してくるとは考えづらく、しばらくは現在参入している企業を中心に市場は動いていくはずです。
したがってこれから個人で民泊に参入するのであれば、参入時期を吟味するのはもちろん、上記のどのサイトをメインに活用するかも、しっかりと検討しておかなければなりません。

民泊事業者はコロナをどうやって乗り切るべきか


結論からいうと、「短期間、近場でゆっくりしたい」という新しいニーズをいかにうまく捕まえるかが、コロナを乗り切るポイントになってきます。
とはいえ、上記ニーズを捕まえて業績を大きく回復させた事業者は、今のところまだありません。東京オリンピックの海外観光客が見込めない現状では、正直どんな手を打っても、もう少し時間が必要でしょう。
しかしいつまでも現在の状況が続くわけではなく、必ず旅行需要の揺り返しがやってくると考える業界関係者は少なくありません。もし以下の状況がいずれ起こるとすれば、チャンスは必ず訪れるはずです。

・休暇先でリモートワークをおこなう「ワーケーション」の普及

・自粛要件が緩和されたあとに起こる、近場への旅行需要増

・廃業する事業者の増加により、物件の過剰供給が緩和


とくに日本の場合、東京や大阪など一部の大都市に人口が集中しています。したがって、休日に日常とは異なる場所でゆっくり過ごしたいというニーズは、決してなくなりません。
もちろん、海外旅行のように大がかかりな旅行ニーズは、完全にコロナが終息するまではあまり期待できないでしょう。
だからこそこれからは、「仕事をしながら近場で数日のんびりする」「帰省の際、実家へ泊まらずに感染リスクを減らす」場として、接触人数の少ない民泊施設の需要が高まっていく可能性は高いのです。
今後民泊事業で成功するには、ぜひこの「近場・短期間」という需要を逃さないようにしてください。

民泊事業の撤退支援業が活発に


前述の通り、「近場・短期間」の旅行ニーズが、これからのキーポイントになります。ただこれから民泊事業に参入を検討している個人のかたは、「運営支援」や「撤退支援」のような、民泊業界周辺事業の動きにもぜひ注目しておきたいところです。
もちろんこういった分野に個人が直接参入するのは、実質不可能だと思います。それよりも、自身の民泊事業を円滑に進めるため、こういった事業を上手に活用していただきたいのです。
なかでも撤退支援業については、スイッチエンターテイメント株式会社が提供する「撤退太郎」、株式会社テックアットの「撤退コンシェルジュ」など、負担の少ない料金で即時撤退をサポートしてくれる会社がいくつも出てきました。(それだけ撤退する事業者が多いわけなのですが……)
あまり失敗したときのことは考えたくないでしょうが、いざというときのダメージを減らすためにも、スタート前にしっかりと調べておきましょう。

まとめ
 

4回目となる今回は、「民泊事業に参入した事業者は、どのようにコロナへ対応していくべきか」について解説してきました。
あらためて結論をいうと、コロナが沈静化した際に揺り返しとして発生するであろう「短期間、近場でゆっくりしたい」という新しいニーズを、いかにうまく捕まえるかが成功の大きなポイントです。
とはいえ、そのニーズが発生するまで事業がもたない、という人も少なくないでしょう。ということで次回は、状況が悪くても利益を出す方法について、詳しく解説していきます。

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