節税

節税

不動産投資 個人の節税に繋がる「3つの要素」とは!?

不動産投資 個人の節税に繋がる「3つの要素」とは!?

不動産投資 個人の節税に繋がる「3つの要素」とは!?

不動産投資である程度成功すると、まず間違いなく “税金”の壁に直面します。
特に、会社員・公務員を続けながら副業として不動産投資に取り組んだ場合、その税率の高さにビックリする方も少なくありません。
不動産投資の家賃収入には、「不動産所得」という分類の所得税が課税されます。
そして、不動産所得は「給与所得」などほかの収入と合算し、収入額に応じて税率が容赦なく上昇する性質があるため、毎年の家賃収入自体はまだ小さかったとしても、本業の給料・賞与などで税率が底上げされてしまうのです。

【国税庁ホームページより抜粋】
 

このように、各種の所得金額を合計して所得税額を計算する仕組みを「総合課税制度」、所得金額に応じて税率が上昇する仕組みを「超過累進課税制度」といいますが、不動産投資家にとって、このダブルコンボは強烈です。
別の記事では、「法人化」による抜本的な対策をご説明しましたが、会社員・公務員の方が副業として不動産投資に取り組む場合、本業の制約で法人化が難しい場合もあることでしょう。

<法人化の記事>
・不動産投資業の法人化! 3つの方式からベストな選択を!(前編)

・不動産投資業の法人化! 3つの方式からベストな選択を!(後編)

そこで、本稿では、法人化以外で、「個人」として節税を検討するうえでの基本的な考え方について、分かりやすく説明していきます。

■そもそも、「節税」とはなにか?

まず、不動産投資における「節税」とは、そもそもなんでしょうか?
前述したように、個人の所得税率は不動産所得に、給与所得など合算対象となる他所得を合算した所得金額によって決定されます。
毎年1月1日から12月31日までを1つの期間として、総合課税制度の対象となる所得金額を確定申告の期限(翌年3月15日)までに計算し、所得金額がプラスであれば支払う税金が、所得金額がマイナスであれば還付される税金が確定することになります。
つまり、不動産投資における「節税」とは、各年度において、「支払う税金を最小化すること」または「還付される税金を最大化すること」ということになります。

--------------------------------------------
※そもそも「節税」とは、
・各年度の、支払う税金を最小化すること
  または
・各年度の、還付される税金を最大化すること
--------------------------------------------

■節税を考えるための「3つの要素」

節税をテーマにお話をすると、聞き手の方に「きっと、ここでしか聞けない裏技的な節税テクニックがあるに違いない!」といった変な誤解を与えてしまうことがあります。
しかし、本稿でこれからお伝えするのは、そうした裏技やテクニックではなく、もっと根本的な節税の考え方であることを、最初にお断りしておきます。(私も職業柄、裏技的な節税に触れた指南書や個人投資家のマル秘テクニックを見聞きすることも少なくありませんが、安易にそうした話を実践するのは危険だと感じています。所轄の税務署や顧問税理士に相談しながら判断することをおススメします)
節税を根本から考えるには、税金の計算手順を理解せねばなりません。
といっても、税金計算は複雑なうえ、毎年のように制度や特例の新設・変更がありますし、実際の確定申告の際には専門家を頼ればよいわけですから、必ずしも最初から深い部分まで完璧に押さえる必要はありません。
まずは、個人が副業として不動産投資に取り組む場合の、ざっくりした税金計算の流れから理解していきましょう。

--------------------------------------------

<税金計算の流れ>

①家賃収入に、本業からの給与・賞与等を合算して、その年の「売上」を計算する

②①から、その年の運営費(管理費・固定資産税・借入金利子等)といった「費用」と給与所得控除を引く

③②から、所得控除(基礎控除・社会保険料控除等)を引いて、税率を決定する根拠となる「課税総所得」を計算する

④③に税率を乗じて税金を算出する
--------------------------------------------


誤解を恐れずにいえば、税金計算の流れはほぼこの4ステップに集約され、それぞれのステップにおける金額の組み合わせで税金が決定されます。
ということは、節税のポイントを最大限シンプルに考えると、以下の「3つの要素」に集約されるということです。

--------------------------------------------

<節税を考えるための3つの要素>

・「売上」はより少なく!

・「費用」はより多く

・「所得控除」はより多く!

【税金計算の流れ(イメージ)】
 
--------------------------------------------

■どの要素で、どのように節税をするべきか

この「3つの要素」が整理できると、ご自身がどこで、どのように節税ができるのか(すべきか)を考えるという次のステップに進むことができます。
たとえば、以前別の記事でご紹介した青色申告による特別控除額の活用は、「費用はより多く!」を実現するための手段でした。

 ・不動産投資 規模が小さくても青色申告を検討しよう!

同じように、「売上はより少なく!」「所得控除はより多く!」するにはどういった手段があって、自分に活用できそうなものがないか。
そういった目線を持つと、節税を考えると、専門家に相談するにせよ、レアルメディアのようなコラムで学習するにせよ、より本質的・効率的に節税を考えられると思います。
青色申告以外の節税手段については、別記事で詳しく解説予定ですが、まず節税はこの「3つの要素」で考えるということを、改めて意識しておくとよいでしょう。
 

このエントリーをはてなブックマークに追加

友だち追加

関連記事