資産運用
成人式で「今年の目標は?」というアンケートをとったところ、なんと1位は『貯蓄』という結果が出たこともあるように、いまの若い世代はお金にシビアだといわれています。
この先まだ長い人生を生きるうえで、お金にシビアであることは決して悪いことではありません。
しかし、お金はただ貯めるだけではなく、時には増やす努力も必要です。
今回の記事では大学生のうちから資産運用を始める必要性や、おすすめの投資法についてまとめてみました。
大学生になり、アルバイトなどを始めたことによって自分で管理できるお金が増えた人も多いですよね。
皆さんがきっと一度は聞いたことがあるであろう『つみたてNISA』や『iDeCo』。
20歳以上であれば、条件を満たすことで始められることを知っていますか?
また、つみたてNISAやiDeCoに限らず、株式投資や投資信託も購入可能です。
そして、成人年齢の引き下げによって2022年4月1日からは18歳でも口座開設ができるようになります。
じつはいま、学生を取り巻く環境が大きく変わってきています。
その中でも、2022年から高校の家庭科で資産運用に関する授業がスタートするニュースを見聞きした方も多いのではないでしょうか。
従来の家庭科の授業では「無駄遣いしない」「騙されない」といった消費者目線の内容に偏りがちでした。
しかし、新しい学習指導要領では将来に向けた資産形成の重要性を伝えていく内容となっています。
授業を通じてリスク管理を踏まえた家計管理の基本について学ぶほか、株式や債券、投資信託をはじめとした基本的な金融商品の特徴についても触れることになるでしょう。
少子高齢化が進む日本において、相互扶助の仕組みである公的年金の先細りが懸念されていることをニュース等で見聞きした人も多いかもしれません。
いまの学生さんたちが将来受け取れる公的年金は、いま受け取っている人たちよりもずっとずっと少なくなっているでしょう。
そのため、若いうちから資産運用を意識することがますます重要となっています。
大学生のうちから資産運用をスタートさせる理由とはいったい何なのでしょうか。
じつは、資産運用を始めるのが早ければ早いほど、資産形成およびライフプランニングにおいて大きなアドバンテージを得られます。
・早いうちから投資の経験を積める
・長期投資ができる
・就職活動のアピール材料になる
投資にはリスクがつきものです。
そのため、どんなに慎重になったとしても時には相場が悪く損失が生じることもあるでしょう。
しかし、大学生のうちにそういった経験を積んでおくことで、この先の投資人生で同じようなことがあっても冷静な対処ができるようになります。
また、たとえ少額であっても早いうちから経験を積むことで成功のイメージが掴みやすくなるのも、大学生に資産運用をおすすめする理由のひとつです。
大学生の皆さんが20代で投資を始め、定年の65歳まで続けると仮定すると、40年以上の期間を投資に費やせることになりますよね。
それがもし、40代や50代から投資をスタートさせたとしたら、どうでしょうか。
投資期間に20年以上の差が生じることになり、当然そこに大きな差が生まれることは言うまでもありません。
また、早くから投資を始めるほど目標とする金額を達成するまでのリスクを抑えられるほか、複利効果による恩恵も期待できるでしょう。
大学生のうちから資産運用を始めておくことで、就職活動のアピール材料として使えるかもしれません。
株式投資をはじめとし、資産運用の多くは社会情勢や企業の経営状態を知っておく必要があります。
資産運用を始めることで必然的にそういった知識が身につくだけでなく、より身近なこととして理解できるようになるでしょう。
とくに自分が興味のある、かかわりのある業界の企業を研究することは後々の就職活動で有利になります。
また、資産運用を通じてたくさんの企業に触れることで、自分の興味のある仕事を見つけられるかもしれません。
大学生から資産運用を始めるメリットをいくつかお伝えしましたが、始める前に知っておきたい注意点についても見ていきましょう。
投資でまとまった利益を得たいからといって、食費や生活費はもちろん、大学の学費から資金を捻出することは避けましょう。
投資は『余裕資金』でやることが大前提です。
『余裕資金』といってもその基準は人によって異なりますが、「万が一(投資したお金が)無くなっても大丈夫。」くらいの心持ちで考えるようにしましょう。
投資には元本割れのリスクがつきものです。
また、市場は常に変動しているため、短期的な結果に一喜一憂せず、長期的な視野で運用を続けることを心がけましょう。
損失をおさえるために『分散投資』を心がけることも大切です。
大きな成果を狙ってひとつの金融商品に集中投資をすると、その分リスクも大きくなります。
リスクを少しでも減らすために、複数の金融商品への分散投資をおこない、少しずつ成果を積み重ねていきましょう。
ここでは、大学生におすすめの資産運用法を3つ、取り上げてみました。
つみたてNISAでは、毎年40万円を上限として、最長20年間は投資商品を非課税で運用できます。
通常、投資で得た利益には20.315%の税金が課税されるため、非課税による恩恵はとても大きいといえるでしょう。
また、扱っている商品も金融庁が定めた一定の上限を満たす投資信託とETFに限られており、投資初心者でも商品選定がしやすくなっています。
ネット証券では月100円から投資が始められるところもあるほか、好きなタイミングで売却も可能です。
ぜひこの機会にアルバイト代の中から少しずつ、積み立ててみてはいかがでしょうか。
iDeCoは個人型確定拠出年金のことで、任意加入の私的年金制度のこと。
毎月一定の金額を60際になるまで積立ながら運用し、60歳以降に老齢給付金として受け取れるのが大きな特徴です。
また、月々5,000円程度の掛金から始められるため、大学生であってもチャレンジしやすいでしょう。
注意点として、一度預けたお金は60歳になるまで引き出すことができません。
そのため、無理のない運用を心がけることはもちろん、最初はいつでも引き出せるつみたてNISAからスタートすることをおすすめします。
前述したiDeCoやつみたてNISAより難易度は上がりますが、ある程度経験を積んだら株式投資に挑戦してみるのもよいでしょう。
運用成績によっては配当金による収入を得られるほか、株主優待を楽しむこともできます、
また、株式投資では事前に本やニュースなどで投資の勉強をすることが欠かせません。
企業の業績や株価について調べるのはもちろんのこと、場合によっては国の基本的な政策や関係諸国との関係性について知らなければいけないときもあるでしょう。
そうした下調べを通じて知識が深まるだけでなく、先の就職活動でも有利になります。
最近では1株から購入可能な証券会社も増えているため、よければ一度調べてみてくださいね。
大学生におすすめの資産運用法についてお伝えしましたが、中にはちょっと注意が必要な資産運用もあります。
ここではリスクの高い資産運用を2つ、取り上げてみました。
おすすめしないリスクの高い資産運用のひとつが、FXです。
FXとは、「日本円→米ドル」など通貨の両替をした際に発生した差額によって利益を狙う取引のこと。
FXはギャンブル要素が強く、値動きが非常に激しい投資のひとつともいわれています。
そのため、大きな損失を招くリスクが高く、投資経験が少ない段階で挑戦することはあまりおすすめできません。
FXと同じく、仮想通貨も差益を狙って運用する投資手法のひとつです。
24時間365日取引を行える一方、自分で運用しなければいけないことから難易度は高くなります。
FX同様、大きな損失が出る恐れもあるほか、株式投資やFXと比べて売買にかかるコスト(取引手数料やスプレッド)が割高に設定されている点にも注意が必要です。
また、仮想通貨投資が登場してからまだ歴史が浅く、長期の投資が可能かどうかの見通しが立っていないこともあり、大学生にはあまりおすすめできない手法といえるでしょう。
資産運用で失敗を避けるためには、『長期・分散・積立』を意識することが大切です。
長期投資とは、その名の通り長期間にわたって金融商品を保有し続ける投資方法です。
価格変動を繰り返す金融商品を長く保有し続けることで、一度価格が下がってしまったとしても再び上がる可能性が高くなります。
そのため、価格下落リスクを軽減できるだけでなく、長期保有すればするほど複利効果も期待できるでしょう。
資産運用では分散投資を心がけることも大切です。
1つの金融商品に集中して投資すると、万が一その商品の価格が下落した場合に自身の資産が減ってしまいます。
しかし、複数の金融商品に分けて投資しておくことで、そうした下落による損失を最小限に抑えられるでしょう。
また、分散の仕方は主に次の3つに分けられるので、意識してみてくださいね。
・資産の分散:特徴の異なる複数の金融商品を組み合わせる
・時間の分散:一度に購入するのではなく積立等で分ける
・地域の分散:日本国内と国外、国外でも先進国と新興国といったように分ける
長期・分散投資にあわせ、積立投資も心がけましょう。
積立投資は毎月決まった金額を投資していく運用方法のことです。
また、積立投資には定量購入する方法と、定額購入をする方法に分けられます。
このうち、定額で購入する方法は『ドル・コスト平均法』といい、長期・積立・分散投資をするうえで大きなメリットとなるでしょう。
人生100年時代ともいわれる昨今、年々平均寿命が延びています。
いまこの記事を読んでいる学生さんの中に、100歳まで生きる人が何人いても不思議ではありません。
そのため、これから長い長い人生を生きるうえでライフプランを立てることはもちろん、資産運用も重要です。
働き方やお金の使い方、ライフプランに合わせた資産運用法を学生のうちから学び、社会人になってからも常に情報を最新化するように心がけてみましょう。
この記事が少しでも参考になっていたら、幸いです。
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