資産運用

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初心者が株式売買で失敗するワケ

初心者が株式売買で失敗するワケ

プロでも難しい、将来の株価予測

世の中にある投資と名の付くものの中で、もっとも手軽に、そして少ない資金で始められるのが、株式運用であると筆者は考えます。インターネット環境が整備された今の時代では、誰でも簡単に、大層な知識がなくても、クリック一つで売買をする事ができます。

資本社会の中心ともいえる「株式」で、誰もが身近に運用ができるのは、良いことです。しかし株式運用には、失敗もつき物で、プロでも初心者でも、勝ち続けることは困難です。

個別銘柄に限らず、日経平均など各指数についても同様ですが、「株価が上がるか下がるか」という、もっとも相談者から聞かれる事の多いこの質問に、残念ながら明確な回答はできません。上がること、下がることをお約束して、売買をおススメすることはできないのです。

日本のマーケットは、海外投資家によって支えられている

将来のことはプロでも分からない株式売買ですが、個人投資家が株式を購入する際に、知っておくべきデータがあります。東京証券取引所HPにある、「投資部門別売買動向」です。毎週木曜日に更新されるこの情報は、誰でも閲覧することができます。

東京証券取引所HP 株式週間売買状況2018年12月第2週 東証一部(金額)

この図から見て分かるとおり、まず売買額に関して「個人投資家」と「海外投資家」の間で、圧倒的な売買額の違いがあります。これはどの週においても、ある一定程度しており、実際に取引のうち約70%を、海外投資家によって支えられているのです。

もうひとつ重要なポイントで、「売り」と「買い」の方向です。毎週決まってという訳ではありませんが、個人投資家と海外投資家は、よく逆の動きをします。

「量」をもつ海外投資家に「逆方向」で勝負をしても、なかなか勝ち目がないのが、お分かりいただけますでしょうか。

決算発表は過去の数字、予測との比較が大事

失敗の理由として他に、初心者がよくする「勘違い」があります。投資判断をする最も重要な「企業業績」について、例えば決算発表があった際の、「上方修正」や「下方修正」を、即時、売買に直結するのは、初心者ならではと言えます。

アナリストなどプロは、決算発表でたとえ「上方修正」があったとしても、予想より低い数字での発表であれば、「売り」と判断します。なぜなら発表前の株価は、発表された数字よりも高い業績を見越して、すでに株価におりこまれているからです。発表そのものの方向性から判断するのではなく、予測との乖離(かいり)で判断するのです。

押さえるべきポイントを知れば、失敗であっても、それは成功に近づく一歩です。自立した将来設計の為の運用方法のひとつに、株式運用を楽しんではいかがでしょうか。

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