資産運用
2020年のコロナウイルス感染拡大から早いもので2年が経ちました。今もまだ、新たな変異ウイルスにより感染拡大が続くと行動規制がひかれるような状況です。
ワクチン接種も進み、もう少しで薬も認可がおりそうなところではありますが、いまだに以前のような日常は戻ってきておりません。
一方、2年も経ったことでテレワークや在宅勤務が当たり前のように導入され、実施している企業も増えてきました。
家にいる時間が長いこと、通勤の必要がなくなったことで地方への移住者も増えています。これから土地の値段などにも影響が出てくるのでしょうか。
【INDEX】 ■土地の値段(地価)とは ■コロナ影響による移住の状況 ■最後に |
地価は土地を売買するときの価格(売買価格)です。土地の値段は一物五価(いちぶつごか)と言われ、一つの土地に対して5つの価格があります。
・時価(実勢価格)
・公示地価・基準値標準価格(基準地価)
・相続税評価額(相続税路線価)
・固定資産税評価額
・鑑定評価額
実際の不動産売買の価格である「時価」、売買の目安となる「基準地価」、相続や贈与の算定に使われる「相続税路線価」、固定資産税など税金を計算するために使われる「固定資産税評価額」、不動産の価値を算定するための「鑑定評価額」があります。
モノの価格は需要と供給により変わりますが、不動産も同様に人気が高まれば地価は上がります。地価が上がると言うことは固定資産税なども上がりますので、元々、その土地に暮らしていたかたにとっては税金面では厳しくなります。しかし、その土地を売却する際は地価が高いほうが高く売れることにつながりますので嬉しい結果となります。
都市に人口は集中しますが、テレワークや在宅勤務が増えたことで都心から郊外に移住するかたも増えました。家にいる時間が長いことから、もう少し広い家に住みたい、通勤時間も気にしなくて良いので自然のある土地で暮らしたいなど
希望はさまざまです。とはいえ、会社へ行く機会もあるので東京の場合はアクセスも良い3県(神奈川、千葉、埼玉)への移住が多かったようです。
総務省が公表した2020年の住民基本台帳の人口移動報告によると、東京から出て行く人(移住する人)を示す転出者数が計40万1805人(前年比4.7%)となり、比較可能な2014年以降で最大になりました。
東京からの移住者を受け入れている近隣の県は神奈川、千葉となり、千葉は2019年から約5割も増えました。前述の通り、広い家に住みたい、自然のあるところへといった前向きな移住もありますが、コロナの影響で収入が減り、高い家賃の都心から引っ越さなくてはいけないといった理由も多かったようです。
仕事や人口は都心に集中します。仕事が変わらず移住する場合は家賃も下がり、暮らしも快適になるので良いのですが、郊外へ移住して新たな仕事を探すとなると難しい場合もあります。事前にその後の働き方などもふまえて移住を検討する必要があるようです。
コロナ前から都心に近い近隣県のニーズは高まっていました。当然、固定資産税なども上がってきています。コロナの影響により納税が困難なかたに対する猶予制度や軽減措置などがありましたので、この2年においてはあまり実感がないかもしれませんが、こうした特例がなくなった後は、土地の評価は通常に戻ります。移住が進むことで地価が上がるエリアもあると思いますので参考にして頂ければと思います。
この2年間で筆者のまわりにも移住をされたかたが多くいました。
都内でワンルームマンションに暮らしていたかたは、1日中、同じ部屋で仕事をして食事をしていると、かなりストレスが溜まってしまったそうです。都心から近い埼玉の1LDKのマンションに引越しをして、家賃もあまり変わらず、暮らしは快適になったと喜んでいました。
ご家族で暮らしていたかたも、お子さんが幼稚園等へ行けないときに夫婦どちらかが休まなければいけないという時期があり、ご実家の近くへと移住されました。在宅勤務でない場合はご実家でお子さまを預かってくれるので、安心して仕事ができると仰っていました。
このような例のように、コロナの影響は私たちの働き方や暮らし方にかなり変化をもたらしたと思います。例年であれば、人口の流出入はある程度、想定できるのですが今回のコロナのように影響が大きく、しかも継続していることを考えると今後の人口動向にも影響がありそうです。
賃貸の場合はあまり影響ありませんが、家の購入の際は土地の価格は暮らしている間の税金だけでなく、売却時の価値にも関係があります。移住されたかたも、これから検討されるかたも土地の5つの価格を参考にして頂ければと思います。
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