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もうすぐ新年度ということで、引越しを検討されている方も多いのではないでしょうか。
遠方からの就職・入学や転勤など、この時期の引越しが必須の方な方だけでなく、春から心機一転、新しい環境で生活したいという方もいらっしゃることでしょう。
そんなときに気になるのは引越し料金。
しかし、引越し料金は不透明な部分が大きく、引越し業者各社のホームページを見ても具体的な金額は明記されていませんし、インターネットなどで調べても金額帯の幅が大きく、引越しに慣れていない方にとっては概算金額を予想することも困難です。
一体、引越し料金はどのように決まるのでしょうか。
本稿では、引越し料金の基本的な考え方と、引越し料金を下げるためのコツについて分かりやすく解説していきます。
当たり前といえば当たり前ですが、引越し料金の前提は、引越し業者の原価です。
引越し業者の原価は、以下のような切り口で整理すると分かりやすいでしょう。
<引越し業者の原価>
「荷造り・荷ほどき」について、多くの引越し業者は依頼主の希望に応じた複数のプランを用意しています。
当然ながら依頼範囲を広くするほど、引越し業者も原価が上がることになります。
「荷物の量」について、搬出・搬入にかかる作業時間も然ることながら、手配するトラックの大きさと台数に影響します。
トラックの大きさは引越し業者により異なりますが、一般に「2トントラック(ショート・ロング)」「3トントラック」「4トントラック」などの組み合わせから、「大物家具・家電の数」「梱包した段ボール数」などによって原価を計算しているようです。
「引越し先への距離」について、トラックの移動時間に影響します。
また、特に荷物を載せたトラックから、別のトラックやコンテナ等への積み替えが生じる場合には、引越し業者の原価に大きく影響することになります。
最後の「引越し時期」ですが、一年のなかで新年度に向けた引越しが圧倒的に多いため、一般に2月~4月が引越し業者の繁忙期となります。
この時期は社員だけでは足りず、臨時でアルバイトを雇うなどで引越し業者も体制を強化するため、やはり原価は高くなる傾向にあります。
こうした原価の積み上げに各社の利益を乗せた金額が、引越し料金の基本となります。
ここまでは、特に難しいことはありませんので、「各社のホームページに料金表を載せてくれればいいのに・・・」と思われるかもしれません。
しかし、実際の引越し作業では、他にも色々と細かい部分によって引越し業者の利益率の考え方が変わってくるようで、なかなか料金表に落とし込むのは難しい事情があるようです。
以下に代表例をいくつかご紹介しましょう。
①建物構造・周辺環境
たとえば、マンション・アパートよりは戸建住宅、マンション・アパートならエレベーターがある物件の方が、引越し業者の作業効率は高くなりますし、周辺にトラックの駐車スペースが確保できるかも重要なポイントです。
関連して私が引越し業者からよく聞くのは、「タワーマンションの引越しは大変」というもの。
タワーマンションには複数のエレベーターがあるため(貨物用大型エレベーターがある場合もある)、やや意外に思ったのですが、エントランスからエレベーターホールまでの間に様々な共用施設が挟まることでトラックから玄関までの移動距離が長くなり、作業効率が落ちてしまうそうです。
また、エレベーターで上下移動する乗車時間やその待ち時間も長く、さらには養生などのルールに厳しいケースが多いらしく、実際に訪問査定の際に建物内部の位置関係をチェックしたり、管理人に引越しのルールをヒアリングすることもあるそうです。
こうした個別事情を考慮した料金表を作るのは、たしかに難しいのかもしれませんね。
②引越しの時間帯
引越し業者にもよりますが、一般に「午前」「午後」「お任せ」の3パターンから選ぶ形となり、引越し料金としては、時間が読みやすい「午前」が一番高くなる傾向です。
しかし、引越し予定日の事情による部分も大きいため、やはり料金表には反映しにくい事情があるようです。
③相見積もりの有無
実のところ、これが引越し料金に一番大きく影響するかもしれません。
引っ越し業者の一括査定サイトを使うもよいですし、個別に査定依頼をする際に相見積もりしていることを伝えるでもよいでしょう。
相見積もりによって、引越し業者各社は大幅な値下げを提示してくれるケースも珍しくありません。
見方を変えれば、初回見積りでは大幅な値下げ余地を含む料金を提示されることもあるわけで、なるほど料金表には落とし込みにくいのも納得です。
ここまで引越し業者の事情が分かれば、自ずと引越し料金を下げる方法も思い付きますね。
まず、なによりも必須なのは、相見積もりです。本命・競合合わせて3~4社程度がおススメです。(但し、相見積もりによる値下げはあくまでお願い事です。営業マンも一人の人間ですから、いくら仕事とはいえ横柄なお客さんや上から目線のお客さんのために利益を削ろうとは思いませんよね)
あとは、引越し業者の原価を下げるポイントを営業マンと一緒に考えることも大事です。
たとえば、「日程は、引越し屋さんの都合の良い日・時間帯で結構です」と伝えてみたり、トラックの台数や大きさを減らすために、どのくらい荷物を減らせばよいか営業マンに相談するのもよいでしょう。
是非、お試しいただければと思います。
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