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突然ですが、銀行口座はいくつお持ちでしょうか?
その中にしばらく使っていない口座はありませんか?
子どもの頃に親が作ってくれた口座、給与受け取りのために作った口座、引っ越し前の自宅近くで作った口座など、中には何年も使っておらず、残高がいくらあるのかも分からないという人もいます。
10年以上、入出金等の取引が全くない預金を「休眠預金」と言いますが、内閣府の資料によるとこの休眠預金は1年間に約880万口座発生しており、そのうち払い戻された口座は約100万口座とのことで休眠預金自体の額は年々増えています。(平成29年3月期時点)
今回はこのように何年も放置された休眠預金について、その概要や対象になった際の注意点、銀行口座の正しい持ち方などをお伝えしていきます。
【INDEX】 ■休眠預金とは? ■休眠預金の対象になってしまったら? ■最後に |
休眠預金とは、2018年1月に施行された「休眠預金等活用法(正式名称:民間公益活動を促進するための休眠預金等に係る資金の活用に関する法律)」に基づいて、2009年1月以降から10年以上取引や異動がない預金が対象となります。
預けている預金の種類によって、休眠預金の対象になるものとならないものがあるため一度内容を確認してみましょう。
◆休眠預金の対象となるもの ・普通預金 ・通常預貯金 ・定期預貯金 ・当座預貯金 ・定期積金 ・相互掛金 ・貯蓄預金 ・納税準備預金 ・金銭信託(元本補てんのもの) ・金融債(保護預かりのもの) など |
◆休眠預金の対象とならないもの ・外貨預貯金 ・譲渡性預貯金 ・金融債(保護預りなし) ・2007年10月1日より前に郵便局に預けられた定額郵便貯金等 ・財形貯蓄 ・仕組預貯金 ・マル優口座 ・デリバティブ預金 など |
※金融庁ホームページ等参照
※金融機関により商品名・呼称が異なります
休眠預金については、最後の取引・異動から9年以上経過すると対象の金融機関より電子公告が行われます。
また預金残高が1万円以上ある場合は、金融機関に登録している住所やメールアドレス宛に通知または電子メールが届きます。
通知が届いた人に関しては休眠預金にならず、その後の10年も通常の預金として扱われますが、住所変更を届け出ていなかった場合やメールアドレス違い等で通知が届かなかった場合はそのまま休眠預金の対象となります。
最後の取引・異動については各金融機関によって定義が異なり、入出金などの資金の移動、通帳の発行や記帳、繰り越し、残高照会など様々ですので、詳細については金融機関に確認するようにしましょう。
休眠預金の対象となった場合は預金保険機構に移管され、民間団体を通じて子どもや生活困難者などの支援、NPO法人などの公益活動に活用されます。
また休眠預金として公益活動に活用された場合でも、基本的には所定の手続きにより残高の引き出しが可能です。
その際現金で受け取れるのか、元の口座を引き続き使うことができるのかは金融機関によって異なるため事前確認が必要です。
引き出しについては原則窓口での手続きとなり、キャッシュカードを使用してATMで引き出すことはできません。
手続きが煩雑になりがちですので、こちらも併せて確認しておきましょう。
近年では休眠預金のみならず、紙通帳の利用手数料や未利用口座管理手数料など、新たな手数料制度を導入する金融機関が増えています。
特に未利用口座管理手数料については、原則として2年以上一度も預け入れや引き出し等がない場合に、口座から手数料が差し引かれていくため注意が必要です。
対象となる口座については金融機関により条件が異なりますが、毎年残高から手数料が引かれていき最終的に残高が無くなると口座を解約され終了となります。
もちろん解約後の再利用はできません。
こちらの制度は今のところ全ての金融機関で導入されているわけではありませんが、長引く低金利による収益悪化などを考えると今後さらに対象となる金融機関が増えることが予想されます。
今回は、休眠預金について解説しました。
これまでは無料で開設でき使用できた銀行口座ですが、今後は様々なところで手数料を課す金融機関が増えてくることでしょう。
余分な手数料の支払いを防ぐためにも、銀行口座の利用目的を改めて明確にし、口座を複数持っている場合は一度口座の整理と見直しをすることをおすすめします。
その際はどの銀行に何の口座があるのか、金融機関に届け出ている住所や氏名に変更はないか、残高の確認(通帳の記帳)など一度詳細を書き出してみましょう。
登録情報に変更があれば直ちに届け出を行い、必要のない口座は解約手続きをおすすめします。
口座が多ければ多いほど管理が大変になり手続き時の手間が増えますので、所持する口座は「生活費用」と「貯蓄用」などに分け多くても3つまでにしておきましょう。
上手な家計管理のコツは、銀行口座の正しい運用と定期的な資産の棚卸です。
これらを意識しながら、大切な資産を放置することのないようにしましょう。
その際、本記事の内容もご参考頂ければ幸いです。
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