資産運用
今年も不動産投資家にとって、憂鬱な季節がやってきました。
そう、固定資産税の支払い時期ですね。
固定資産税とは、文字どおり固定資産(土地・家屋・償却資産)の所有者に課せられた税金で、その資産価値に応じて算定された税額を、当該固定資産の所在する市町村に納めることとなっています。
事業の性質上、不動産投資の規模拡大には固定資産(土地・家屋)を増やすことは不可欠ですが、それに比例して固定資産税の負担も増えてしまうジレンマを抱えており、不動産投資家にとって毎年この時期は憂鬱な季節となるわけです。
また、別の記事(※)でも書きましたが、家賃は上がらないなか、物価上昇の煽りを受けて経費ばかり増加するケースが増えており、特に今年は固定資産税の支払いが苦しい方も多いのではないでしょうか。
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<参考記事>
今年も物価上昇は止まらない!!不動産投資への影響はいかに!?
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そこで、本稿では2023年度の固定資産税の負担を少しでも減らすべく、支払方法の工夫によるお得な納税をテーマに、分かりやすく説明していきます。
※本稿は2023年度の固定資産税の支払開始前に執筆しているため、実際の運用とは一部異なる可能性があります。納税前には必ずご自身でも最新情報を確認ください。
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固定資産税の支払方法といえば、つい数年前までほとんどの市町村において、「口座振替」「コンビニ支払い」「金融機関支払い」などが主流でした。
ところが、数年ほど前から、市町村単位で徐々に「クレジットカード払い」「スマホ決済(QR決済)」が普及を見せ始めます。
折しも、スマホ決済の主導権争いや政府をあげてのキャッシュレス推進の機運が重なり、クレジットカード・スマホ決済事業者各社がポイント付与の大判振る舞いをしていた時期でもあったため、「クレジットカード払い」「スマホ決済(QR決済)」を活用することで、実質的に“お得な納税”ができるようになったのです。
2023年現在、決済事業者各社のポイント施策はピークを過ぎた感はありますが、それでも口座振替などと比べてお得であることは変わりませんし、ピンポイントで見ればまだまだお得なキャンペーンや施策も散見されます。
こうした決済事業者ごとのお得なキャンペーンや施策の最新情報をチェックし、納税時期にマッチする決済手段を選択することが、“お得な納税”に繋がるというわけです。
ここからは、固定資産税の「クレジットカード支払い」について、少し掘り下げてご説明します。
クレジットカード払いで注意すべきは、決済時に「手数料」が発生することです。
一般的な飲食店や小売店などでクレジットカード決済をする際、原則として1回払いであれば手数料は生じませんが、税金は特例として決済額に応じた手数料が1回払いであっても発生してしまいます。
たとえば東京都の場合、令和5年4月1日以降の納税では、1万円まで37円(税別)、以降1万円ごとに75円(税別)の手数料(地方税お支払サイトのシステム利用料)が発生します。
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<参考>
東京都主税局『地方税共通納税システムの対象税目及び納付方法の拡大について』
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一般的なクレジットカードのポイント付与率は決済額の0.5%~1.0%ですから、納税額(決済額)と利用するクレジットカードの種類によって、「ポイント付与額<システム利用料」となることも起こりえるため、十分に注意してください。
これを踏まえて、著者のお勧めは、個別のキャンペーン施策を狙うことです。
もちろん、既にお持ちのクレジットカードのうち、ポイント付与率の高いカードを利用するだけでもよいのですが、なかには高額決済を条件に、通常のポイント付与のメリットを大きく超える特典がもらえるキャンペーン施策を行っているクレジットカードがあります。
たとえば、『マリオットボンヴォイプレミアムカード』では年間400万円以上のカード決済で系列ホテルのプラチナエリート会員資格を受けることができますし、『Oliveフレキシブルペイゴールド』では年間100万円以上のカード決済でゴールド年会費5,500円が永年無料となります。
あるいは、「入会●ヵ月以内に▲万円以上利用で豪華特典!」といった入会促進系のキャンペーン施策も、春先の季節柄もあって活発化する傾向にあります。
冒頭のとおり、不動産投資家が納税する固定資産税額は高額になりやすいため、こうした特典やキャンペーンと相性がよいことは是非覚えておくとよいでしょう。
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続いて、「スマホ決済(QR決済)」についてもご説明しておきましょう。
本稿でのスマホ決済とは、「PayPay」「auPAY」「d払い」「楽天ペイ」などを指しますが、その最大のメリットは、クレジットカード決済でネックとなっていた「手数料が発生しないこと」です。
また、かつてはスマホ決済アプリへの残高チャージに、クレジットカードやプリペイドカードなどを経由することで、実質的にポイントの二重取り・三重取りが狙えた点も、スマホ決済(QR決済)が人気となった理由でした。
しかし、残念なことに、昨年までスマホ決済(QR決済)で人気であった「PayPay」「auPAY」から、それぞれサービス改訂(改悪)のアナウンスがあったことには要注意です。
まず、「PayPay」では固定資産税の支払い時のポイント付与はありません。(昨年よりポイント付与は中止)
これに加えて、2023年4月以降は、固定資産税を含む税金への支払時、クレジットカードからチャージした残高や貯めていたポイントの利用ができなくなりました。
また、「auPAY」でも、2023年4月以降の固定資産税の支払い時のポイント付与が中止となり、さらにクレジットカードからの残高チャージ上限額が月25万円→5万円に大幅引き下げとなってしまいました。
いくら決済時の手数料が発生しないとはいえ、この使い勝手の悪化は厳しいところです。
そこで、本命として浮上したのは、「楽天ペイ」です。
本稿を執筆している3月下旬現在、楽天ペイによる固定資産税の支払い時にはポイント付与があり、クレジットカードからの残高チャージにも変更のアナウンスはありません。(楽天キャッシュを利用することで残高チャージの選択肢も豊富にあります)
このままサービス改訂のアナウンスがなければ、2023年度のスマホ決済では楽天ペイが筆頭候補になりそうです。
いかがでしょうか。
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かつては、「口座振替」「コンビニ払い」が当たり前、どんな支払方法であっても損得のなかった固定資産税ですが、近年ではこうした知識の有無によって、良くも悪くも損得の差が生じるようになりました。
決済事業者のサービス改訂の動きは激しく、最新情報のキャッチアップには苦労しますが、不動産投資家のように納税額が高くなる方にとっては、十分検討の価値はあると思います。
是非、本稿を参考に“お得な納税”を探ってみてください!
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