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間もなく新NISAがスタート!現行NISAの対応も忘れずに!

間もなく新NISAがスタート!現行NISAの対応も忘れずに!

間もなく新NISAがスタート!現行NISAの対応も忘れずに!

いよいよ2024年より、新NISAがスタートします。

新NISAの詳細は以下の図をご参照いただければと思いますが、年間投資枠が大幅に引き上げとなったほか、非課税保有期間が無期限になったり、「つみたて投資枠(現:つみたてNISA)」と「成長投資枠(現:一般NISA)」併用することが可能となったりなど、現行NISAと比べて大きく使い勝手が向上することになります。

<参考>新しいNISAのポイント

【出典】金融庁ホームページ 『新しいNISA』

https://www.fsa.go.jp/policy/nisa2/about/nisa2024/index.html

 

ところで、新NISAの開始に関心が集まるなか、意外と忘れがちなのが現行NISAの対応(クロージング)です。

で保有する金融商品は新NISAに自動移行されるわけではないため、うっかり対応を忘れてしまうと、思わぬところで課税されてしまうことになりかねません。

新NISAの開始を間近に控えた今、本稿では現行NISAへの対応についてご説明していきます。

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■2023年以降はロールオーバーができない!

改めて、現行の一般NISAでの非課税保有期間は5年間です。

<参考>現行NISAのポイント

【出典】金融庁ホームページ 『新しいNISA』

https://www.fsa.go.jp/policy/nisa2/about/nisa2024/index.html

 

従来は、この非課税保有期間の5年間を経過後、一般NISAで保有している金融商品を翌年のNISA非課税投資枠へ移すことで、再度5年間非課税で運用することが可能でした。

この制度を「移管(ロールオーバー)」というのですが、新NISAの開始に伴い、2024年以降は一般NISAのロールオーバーはできなくなり、売却または課税口座(特定口座・一般口座)へと払い出されることとなります。(なお、つみたてNISAには、元々ロールオーバーの制度がありません)

当然ながら、課税口座に払い出された後は、非課税措置はありません。

課税口座の通常ルールに従い、譲渡益や配当金などに対して20.315%の税率(所得税・住民税合算)が課税されることになります。

 

■取得価格は、課税口座に払い出された時点の価格となる!

ここからは、課税口座(特定口座・一般口座)への払い出しを選択する方への注意喚起となります。

現行NISAの保有資産をロールオーバーできずに課税口座に払い出す際の価格(=取得価格)は、実際にその金融商品を購入した価格ではなく、課税口座に払い出された時点の価格、より具体的にいえば「非課税期間満了時の年末最終営業日時点の時価(終値等)」となります。

これは「金融商品の取得価格 <課税口座に払い出された価格」となるケースであればメリットですが、課税口座でしばらく運用を続ける場合には以下のようにデメリットとなるケースも考えられます。

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<現行NISAを課税口座に払い出す際の注意例>

【購入時の価格】

20万円

【課税口座への払い出し価格】

 10万円

【売却時の価格】

 20万円

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この金融商品を課税口座に払い出す際、その取得価格は、実際の購入時価格20万円ではなく、課税口座への払い出し価格10万円となります。

そのため、もしこの金融商品を購入時価格と同額の20万円で売却した場合、10万円(20万円-10万円)の譲渡益があったとして課税対象となってしまいます。

実際の差益は±0円だったわけですから、この点には注意が必要です。

将来的に値上がりが見込まれる銘柄であれば、課税口座への払い出しが良いのか、払い出し後に課税口座で保有し続けるのが良いのか、あるいはいっそ売却した方がよいのか、慎重に判断する必要があるでしょう。

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■現行NISAと新NISAは別枠管理となっている!

新NISAそのものは大きな制度改善ではありますが、このように現行NISAがロールオーバーできなくなることで、新たな悩みが生じることも確かです。

特に、新NISAを上限まで利用する想定のない方にとっては、現行NISAの金融商品をそのまま新NISAに移管できれば都合がよいのでしょうが、両者の非課税枠は別管理とする建て前から、残念ながらそれは出来ない制度設計となっています。

そのため、現行NISAの金融商品を一度売却して、同じ金融商品を再度購入することになりますが、その際に売却と購入をタイムラグなく行うことで、実質的にロールオーバーしたことと同じ状況を作ることは可能です。(但し、現行NISAと新NISAの両方に対応した金融商品に限る)

また、新NISAを上限まで利用する想定の方にとっては、両者の非課税枠が別管理とされることがメリットとなり、当面の間は、現行NISAと新NISAの両方で上限まで非課税枠を持つことができます。

この場合、現行NISAは従来どおり運用を行い、売却の必要性がない限りは非課税投資期間いっぱいまで保有を続け、その後新NISAの投資枠が余っていれば、売却して新NISAで再度購入するといった方法が考えられます。

 

いかがでしょうか。

新NISA開始に伴い、現行NISAの扱いについては悩ましい問題もありますが、新NISAでは非課税保有期間が無期限化されることで、ロールオーバーという考え方自体がなくなります。

今回一度きりの面倒ですので、是非、ご自身に適した対応を忘れずに取っていただき、貴重な非課税枠をしっかりご活用いただけたらと思います。

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