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皆さんは、「プライオリティ・パス」というサービスをご存じでしょうか?
「プライオリティ・パス」とは、イギリスのプライオリティ・パス社の提供する会員制サービスの総称で、同サービスの会員となることで、世界145カ国、600以上の都市にあるとされるラウンジサービスを利用することができます。
原則として、空港または空港ターミナルビルにラウンジが所在している点はクレジットカード(ゴールドカード等)に付帯する空港ラウンジサービスと同じですが、「海外の空港でも利用可能なラウンジが多いこと(むしろ海外の方がメイン)」「保安検査場を通過した場所にラウンジがあることが多いこと」といった優位性があります。
また、本来は年間99ドル(別途利用料が必要)~429ドル(利用無制限)とそれなりに高額な会費が必要なのですが、近年ではサービスの一つとして「プライオリティ・パス」が無料付帯するクレジットカードが増えていることもあり、特に海外旅行好きのトラベラーや出張族から絶大な支持を得ています。
ところで、そんな「プライオリティ・パス」のサービスに、このところ新たな動きが目立ち始めています。
従来は空港または空港ターミナルビルのラウンジで、出発までの時間にドリンクや軽食を飲食したり、シャワーを浴びたりといった用途で利用されていたわけですが、ここにきて空港ターミナルビルのレストランとの提携が増えているのです。
本稿では、「プライオリティ・パス」による新たなサービスについて、具体的な最新状況をお伝えします。
※本稿の情報は本稿執筆時点のものです。実際のご利用にあたっては、必ず公式サイト等で最新情報をご確認ください。
まずは、有名なお好み焼きチェーンの「ぼてぢゅう」です。
「プライオリティ・パス」の会員になると、空港ターミナルビル内にある指定の「ぼてぢゅう」にて当日の搭乗券を提示することで、最大3,400円相当の飲食(セットメニューとなっていることもある)を無料で楽しむことができます。
しかも、国内線・国際線、そして搭乗前・搭乗後を問わずに利用可能で、店内利用とテイクアウトから選べるという特典付き!
出発前の時間に「ぼてぢゅう」でガッツリ食べられるだけでも従来のラウンジサービスとは一線を画すものですが、この特典を使えば旅行や出張の帰りにお土産として「ぼてぢゅう」を持って帰ることができてしまいます。
「プライオリティ・パス」の利用可能な「ぼてぢゅう」は、「中部国際空港店」「関西国際空港店」「成田国際空港店」などです。
「ぼてぢゅう」公式サイトの店舗詳細ページに、「プライオリティ・パス」の利用方法詳細が掲載されていますので、興味のある方は是非チェックしてみてください。
続いては、24年5月にサービス追加されて以来、話題を集めている羽田空港のランチビュッフェです。
羽田第3ターミナル直結の「羽田エアポートガーデン」ビルにある、「All Day Dining Grande Aile」では、当日の搭乗券を提示することで通常3,850円のランチビュッフェを無料で楽しむことができます。
ランチ時間(午前11時~午後3時)限定ではありますが、やはり国内線・国際線、そして搭乗前・搭乗後を問わずに利用可能となっているため、旅程を工夫すれば利用シーンを確保することは難しくないでしょう。
ただ、あまりにお得過ぎるサービスのため、お店は連日大行列となっているようで、早くもサービス内容の変更(改悪)の可能性が噂されています。
関心のある方は、早めに利用された方がよいかもしれません。
また、ランチビュッフェではありませんが、成田空港第1ターミナルにある「肉料理 やきすき やんま」も、24年6月からサービスを開始。
夕方までの時間限定(正午~午後5時)ではありますが、「ぼてぢゅう」同様に、当日の搭乗券を提示することで、最大3,400円相当の飲食(セットメニュー)を無料で楽しむことができるとあって、こちらも大盛況となっているようです。
このように、「プライオリティ・パス」のサービス内容は、従来の空港ラウンジ利用から、提携レストランでの飲食無料に拡大を見せています。
特に国内線の空港ラウンジでは、食べ物は軽食やスナックのみといったことも多いため、こうしたサービス拡大は非常に有難いですね。
最後に、「プライオリティ・パス」のサービスを受けるうえでの注意点を3つ、ご説明しておきましょう。
1つ目は、前述のとおり、「プライオリティ・パス」のサービスは随時見直しが入っています。
特に、本稿でご紹介したようなレストラン無料系のサービスは、利用者が爆発的に増えていたり、運営会社の原価が高いことが予想されたりしますので、いつ内容変更(改悪)があってもおかしくありません。
利用前には必ず最新情報を公式サイトやお店に確認するようにしましょう。
2つ目は、同伴者の利用制限です。
原則として、「プライオリティ・パス」の利用は会員本人限りで、同伴者の利用は不可または別途料金が発生します。
本稿でご紹介したレストラン利用となれば、家族や友人と一緒に利用したいシーンも多いかと思いますので、同伴者の扱いについては注意して事前確認しておきましょう。
3つ目は、利用回数の制限です。
公式サイトによると、本稿でご紹介したようなレストラン利用に関しては、ラウンジ利用1回分としてカウントするルールになっています。
そのため、楽天プレミアムカードに付帯する「プライオリティ・パス」のように、ラウンジの利用回数に制限がある場合は注意が必要です。
また、アメックスのクレジットカードに付帯する「プライオリティ・パス」のように、発行経路によってはレストラン利用自体が不可となっている場合もあります。
心配な方は、クレジットカード会社の公式サイトやコールセンター等に、所有する「プライオリティ・パス」の利用制限の有無を確認しておくとよいでしょう。
いかがでしょうか。
こうしたレストラン無料系のサービスは、これまでのラウンジ利用の常識を覆す、上手に使えば大変お得なサービスです。
内容変更(改悪)が入る前に、是非体験してみてはいかがでしょうか。
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