資産運用
2024年から新NISAが開始されて早半年。
新NISAは昨年までの旧NISAと違い、「成長投資枠」と「つみたて投資枠」の二つの枠を併用することができるため投資の幅が大きく広がりました。
上場株式(国内・海外)、ETF、投資信託(一部を除く)など様々な金融商品から投資先を選べる中で、皆さんはどんな国のどんな銘柄を選んでいるでしょうか。
IT大国として著しい経済成長を遂げ、近年注目を集めている国の一つがインドです。
今後2050年までに世界のGDPランキングで米国を抜き、世界第2位の経済大国になるとまで予想されているインドですが、米国に次ぐ新たな投資先として注目を集めています。
今回はこのようなインドへの投資を踏まえ、インド経済の魅力や投資方法、今後の展望などについてお伝えしていきます。
【INDEX】 ■魅力的なインド経済について ■インドへの投資方法 ■最後に |
なぜ投資先としてインドが注目されているのでしょうか。
インド経済の成長要因として、まず力強い人口増加が挙げられます。
国連人口基金(UNFPA)によると、世界人口は初めて80億人を突破し、2024年最新の世界人口は約81億1,900万人であることが明らかになりました。国別ではインドが中国を抜き、14億4,170万人で世界第1位となっています。
1950年には約3億5,700万人だったインドの人口は現在も大きく増え続けており、国連の推計では2064年頃に約17億人でピークを迎えると推定されています。
またインドは日本と違い若者が多く、人口の約3分の1が20歳未満となっているのも特徴です。若者中心の消費・生産活動の活発化が期待され、今後も内需主導型の経済成長が継続すると見られています。
他にもインドの直近3年間の実質国内総生産(GDP)成長率は9.69%(2021年)、6.99%(2022年)、7.83%(2023年)と高水準を維持しています。
さらに名目GDPはイギリスやフランスを追い抜き世界5位まで上がってきており、2027年には日本、ドイツを抜き世界第3位になると見られています。
今後も経済成長が期待されるインドですが、一方で課題も多く、若年層の失業対策やインフレ対策、農村の振興策の必要性が叫ばれており、今後もモディ政権からは目が離せません。
インド株式については、インド政府の規制により私たちが直接市場から買い付けることはできませんが、「米国株(ADR)」「ETF」「投資信託」の3つの金融商品を使って投資をすることが可能です。
初心者向けの投資方法としては投資信託がおすすめで、投資信託を活用することで少額からインドの複数の企業に投資をすることができます。
参考にインド株式インデックスファンドが連動する株価指数として、代表的なものを2つご紹介します。
SENSEXは、インドのムンバイにあるボンベイ証券取引所に上場する銘柄のうち、流動性や取引規模、業種などに基づいて選定された30銘柄から構成される時価総額加重平均型株価指数です。
インドを代表する株価指数で、1978~79年を基準値100として算出しています。業種別では情報通信や金融の比重が高く、2024年には7万台に乗せ史上最高値を更新しています。
Nifty50はインドのナショナル証券取引所に上場する銘柄のうち、時価総額、流動性、浮動株比率等の基準を用いて選定した50銘柄にて構成されている時価総額加重平均型株価指数です。
こちらもインドを代表する株価指数の一つで、1995年11月3日の基準日を1,000としてインドルピー建てで算出しています。
直近のパフォーマンスを比較すると、SENSEXの方が大型株のウエイトが高いためややパフォーマンスが良くなっています。
またインド株式ファンドについてはインデックスだけでなくアクティブファンドも好調で、アクティブファンドに組み込まれているインフラ関連株の上昇や株価指数には組入れられていない企業の株価上昇が目立ちます。
一概にどれが良いというものではありませんが、各商品の仕組みやファンドの中身、リスク、コストを確認し、自分に合った商品を選ぶようにしましょう。
今回はインド投資について、インド経済の魅力や投資方法をお伝えしました。
今後もますます成長が見込まれるインド経済ですが、実際に投資をする際は「長期・分散・積立」の三原則を守って資産運用を始めることをおすすめします。
いきなり大金を一括投資するのではなく、まずは少額から積立てで銘柄も分散して買い付けるようにしましょう。
一つのかごに卵を盛るなという格言があるように、例えば全ての資金をインド株式に投資していると、大暴落が来た際には資産が大きく目減りしてしまいます。(実際に2008年のリーマンショック時には、米国株式は約56%下落しました。)
分散投資は投資先の地域を分けておくことはもちろん、商品の分散(株式、債券、不動産、コモディティ等)、通貨の分散、時間の分散も考慮して、多少の値動きがあっても一喜一憂しないようなポートフォリオを組むよう心がけましょう。
その際、本記事の内容もご参考頂ければ幸いです。
※本記事は2024年6月時点での情報に基づいて執筆しております。
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